英語を長年勉強していても、なかなか自力で習得するのが難しいのが「発声と発音」です。
とくに日本人は、インプット型の英語教育を長年受けてきたこともあり、アウトプット型であるスピーキングの練習をほとんどしてきませんでした。
イコール、英語の発声と発音の練習もしてきていないわけです。
そしていざ、スピーキングの練習を始めてからつまづきやすいのが、この発声と発音なのです。
なぜつまづいてしまうのか?
ポイントはズバリ「喉」にあります。
今回は、英語と日本語の発声方法の違い、英語の発声方法のコツ、そして朝の声が英語向きな理由をお伝えします。
朝の声が英語向きな理由は喉にあり!
英語を「英語っぽく」話すときのポイントはいくつかありますが、まず第一に喉の奥から発声することを意識してください。
日本語は口先で話すタイプの言語なので、話しているときに喉が閉まっている状態になっていることが多いです。
また、日本語は英語にくらべると抑揚をあまりつけずに平坦な話し方をするのが特徴です。
その原因は母音にあります。
日本語を構成しているのは、母音、そして母音と子音の組み合わせなので、息を意識して発声することはありません。
英語は逆に、抑揚をつけて話し、子音単独で発声したり、子音で終わる単語も多く、息を使って発声するという特徴があります。
ズバリ、英語の発声は、喉の奥から発声し、息を意識して、立体的な音を出すのがポイントなのです。
そしてこの発声方法で英語を話すと、日本語を話しているときよりも、声が低くなります。
厳密にいうと、低く発声するというよりは、正しい発声方法で話すと、自然に低く聞こえるといったほうが正しいかもしれません。
YoutubeやTEDなどで、ネイティブスピーカーが話す動画を観てもらうと、男性も女性も声が低いというか、声の質が深く、なんというか立体的な声で話しています。
たとえば以下の2つのTED×Talksの動画を観てください。
1つ目は男性、2つ目は女性です。(英語)
どうですか、声に深みがありますよね。
深みのある声=声が低くなる
というイメージです。
次に、日本人の声を聞いてみましょう。同じくTED×Talks。
1つ目は日本人男性のスピーチです。(日本語)
2つ目は日本人女性が日本語でスピーチしていますが、典型的な日本人女性の声ですね。
どうですか?
英語と日本語の発声方法の違いが何となくでもわかってもらえたでしょうか?
もちろん、元々の地声の高低によっても低く聞こえる度合いは違ってきますが、声の奥行きや深みといった点では両者でかなりの違いがあります。
ぜひ参考にしてみてください。
そして悲しいかな、日本語と同じ発声方法で英語を話すと、ネイティブスピーカーには理解できないことが多いんですね。
事実私も、以前は発声方法を意識せずに口先で英語を話していたため、ネイティブスピーカーから何度「What?」とか「Sorry?」と聞かれたことか知りません。
いくら、話す文章や発音が正しくても、発声方法が日本語のままだと英語は伝わりにくいのです。
せっかくですから、英語独特の発声方法を見に付けて、相手に伝わりやすい英語を話すことを心がけましょう!
私がやっている英語の発声の練習方法まとめ
- 体全体+喉をリラックスさせる
- 口を大きく開けて息を吸い、喉をリラックスさせて喉の奥から深く息を吐く練習する
- 鼻をつまんで、喉の奥から声が出ている(喉が振動している)ことを意識する
- 息を吐くときに、英語を話す。(喉の奥から声が出ているイメージ)
試しに、「I was born in Japan」という文章を日本語と英語の発声方法で話してみましたので動画をチェックしてみてください。
どうでしょうか?
日本語の発声の場合は口先で話しているので声に奥行きや深みが感じられません。
対して英語の発声は、声が低く、奥行きがある感じがあります。(僕もまだまだ練習中ですが・・・)
朝の声が英語に向いている理由
朝の声が英語に向いている理由は、朝起きたあとの喉はリラックス状態だからです。
人間は起きている時は、交感神経が優勢で体は緊張しがちです。
その反対に、寝ているときは副交感神経が優勢で緊張がほぐれた状態で体がリラックスしています。
ですから、朝起きたときというのは体も、そして喉もリラックスしているのです。
この状態のときに、ぜひ英語の発声の練習や音読を行うと、英語っぽい声の出し方が理解しやすいでしょう。
私も仕事が休みのときは、朝起きて歯磨きやトイレにいった後、英語の発声や音読を行っています。
まさに、ゴールデンタイムです。
ただ注意点が一つあります。
起きたては喉はリラックスしているのですが、声が詰まった感じになることがあります。
しっかり水分を摂ってから音読してみてください。
週に1~2度程度、私のツイッターで、#朝イチ英語というハッシュタグをつけて、英語のフレーズや表現を紹介していますので、よろしければ聞いてみてください。
あとがき
今回は英語の発声方法について説明しましたが、もちろん正しい発音を習得する、英語独特のリズムやイントネーション、ストレスの置き方なども合わせて重要になってきます。
ただ、その根底にあるのは、英語独特の発声方法を習得することから始まります。
ですから、まずは英語の発声方法を練習してみてくださいね。
Practice makes perfectです!